ワインとチーズ巡りのためのカタカナ・フランス語講座 第11回目
(こんにちは)
「AFL フランス語学校」のダニエルです。あなたはワインのテイスティングをしたことがありますか?
「ワインの素人だし、ワインのことは全然分からないので
したことがない」なんてことはありませんか?
レストランの給仕やソムリエは、
できるだけワインを楽しんでもらいたいと思っているので、
ワインを少しでも知りたい思いが
ソムリエに伝われば大変喜ばれます。
ワインを飲む機会があれば、恥ずかしがらずにぜひ
テイスティングをしてワインの良さを体感してください!
では、今回もイスマエル先生とフランス語講座を
楽しんでくださいね。
ご機嫌いかがですか?イスマエルです。
第11 回の講座は“地酒人気テイスティング”です。
今回はテイスティングのお話なので、
簡単にテイスティングの仕方を説明しましょう!
まず最初に少し傾けてにごりや異物がないか
確認しながら色を見ます。それから、グラスに鼻を近づけて
香りを嗅ぎ、異臭がないかを確かめます。
次にグラスを小さく円を描くように回して香りを立て、
深く息を吸うようにして嗅ぎます。
その後、ワインを一口、口に含んで舌の上で軽く転がします。
問題がなければソムリエに向かって軽くうなずくか、
「結構です」と伝えましょう。
テイスティングは「おいしいかどうか」ではなく
「問題がないかどうか」を確かめるものなので、
特に大きな問題がないのに取り換えてもらうのは、
マナー違反なので気をつけてくださいね。
では、地酒人気テイスティングの話をしましょう。
いまフランスでは地酒ブームが続き、ますます盛んになってきています。
もちろんワインの地酒のこと。
その背景には、ラングドックなど
フランス南西部のワインの品質が向上し、
ボルドーやブルゴーニュなどの伝統的な銘柄ワインの産地に
負けないものがつくられるようになったことがあります。
ラングドックなど地中海岸は、暑くて乾燥した気候から
ブドウの栽培に適し、昔から安価な日常に飲む
ワインを大量に生産していました。
ところが、第二次大戦後はアルジェリアなどの
安いワインとの価格競争に負け、さらにフランス人のワイン消費、
とくに「水代わりに飲む」という習慣がすたれ、(安い)ワインの
消費そのものが減ったため、ワイン産地として衰退しかかった時期がありました。
一方、地球規模でみると、カリフォルニア、南米、オーストラリア、南アフリカなど、
いわゆる「ニューワールド」のワインの品質が向上し、
フランスの銘柄ワインに肩を並べるものがつくられるようになりました。
それらは、総じてフランスの銘柄ワインより安く、そして個性的なワインも少なくありません。
というわけで、フランスの銘柄ワイン産地としてもウカウカしてはいられなくなったのです。
もちろんワインの地酒のこと。
その背景には、ラングドックなど
フランス南西部のワインの品質が向上し、
ボルドーやブルゴーニュなどの伝統的な銘柄ワインの産地に
負けないものがつくられるようになったことがあります。
ラングドックなど地中海岸は、暑くて乾燥した気候から
ブドウの栽培に適し、昔から安価な日常に飲む
ワインを大量に生産していました。
ところが、第二次大戦後はアルジェリアなどの
安いワインとの価格競争に負け、さらにフランス人のワイン消費、
とくに「水代わりに飲む」という習慣がすたれ、(安い)ワインの
消費そのものが減ったため、ワイン産地として衰退しかかった時期がありました。
一方、地球規模でみると、カリフォルニア、南米、オーストラリア、南アフリカなど、
いわゆる「ニューワールド」のワインの品質が向上し、
フランスの銘柄ワインに肩を並べるものがつくられるようになりました。
それらは、総じてフランスの銘柄ワインより安く、そして個性的なワインも少なくありません。
というわけで、フランスの銘柄ワイン産地としてもウカウカしてはいられなくなったのです。
そうはいってもボルドーや
ブルゴーニュの「シャトー物」などでは、
ブドウの畑まで細かく規定されていて、
新しい試みをするのは
難しいという事情もありました。
そこで意欲ある
醸造家(vigneron)は、
1980 年頃から、
ラングドックなどに
新しいブドウ畑と醸造所をつくり、
新しい品種を導入したりして、
伝統に縛られない
自分の思い通りのワインづくりに
取り組んできたのです。
ブルゴーニュの「シャトー物」などでは、
ブドウの畑まで細かく規定されていて、
新しい試みをするのは
難しいという事情もありました。
そこで意欲ある
醸造家(vigneron)は、
1980 年頃から、
ラングドックなどに
新しいブドウ畑と醸造所をつくり、
新しい品種を導入したりして、
伝統に縛られない
自分の思い通りのワインづくりに
取り組んできたのです。
ここにきてその成果が出始め、AOCワインが次々に登場、
ラングドック、ルシヨン、そしてローヌ、プロヴァンスを含めた南仏地域は
「フランスのニューワールド」などと呼ばれるようになりました。
ラングドック、ルシヨン、そしてローヌ、プロヴァンスを含めた南仏地域は
「フランスのニューワールド」などと呼ばれるようになりました。
この流れは、飲み手やワインコレクターにも影響を与えています。
もともと、フランス人は旅行などで新しい土地にいくと、
その土地のワインを試さずにはいられない人たちです。
それに「その土地の名物料理には、その土地のワインで」
というのも鉄則です。ということで、有名な産地でなくとも、
おいしいワインがつくられていることが知られてくると、
今度は自分で素晴らしいワインを発掘しようという気になるのは、
ワイン好きとしては当然の流れです。
なんといってもワインを味わってあれこれ批評し、またその結果を
友人知人に披露し、自慢するのも、ワインの大きな楽しみですから。
その証拠に、バカンスの目的地に、
フランス人の5人に1人はワインの産地とその周辺を選ぶそうです。
もともと、フランス人は旅行などで新しい土地にいくと、
その土地のワインを試さずにはいられない人たちです。
それに「その土地の名物料理には、その土地のワインで」
というのも鉄則です。ということで、有名な産地でなくとも、
おいしいワインがつくられていることが知られてくると、
今度は自分で素晴らしいワインを発掘しようという気になるのは、
ワイン好きとしては当然の流れです。
なんといってもワインを味わってあれこれ批評し、またその結果を
友人知人に披露し、自慢するのも、ワインの大きな楽しみですから。
その証拠に、バカンスの目的地に、
フランス人の5人に1人はワインの産地とその周辺を選ぶそうです。
ワイン醸造所ではテイスティングは
昔からおこなわれていましたが、
近年のフランスワインを取り巻く
環境の変化は、ワイン醸造家が
地酒テイスティングに
ますます力を入れるという結果を
もたらしました。
テイスティングはおいしいワインを
発見したいというお客だけでなく、
醸造家にもメリットがあるからです。
昔からおこなわれていましたが、
近年のフランスワインを取り巻く
環境の変化は、ワイン醸造家が
地酒テイスティングに
ますます力を入れるという結果を
もたらしました。
テイスティングはおいしいワインを
発見したいというお客だけでなく、
醸造家にもメリットがあるからです。
自分のワインに自信があり、自らの技術やこだわりを
説明できる醸造家であれば、客の質問に答え、
ワインについて納得のいくまで説明して、
お客との絆をつくりあげることが可能です。
「地酒テイスティング」は、テイスティングをする前に1時間ほど、
ワイン畑(vignoble)、ブドウ(cépage)や土(terroir)、
ワインの醸造法(fermentation)の説明、
そしてワインの貯蔵庫(cave)を
見学することが基本となっています。
もちろん、その醸造所の特徴やこだわりをたっぷり聞かされます。
こうしてテイスティングの前にワインの知識を学べば、
興味がいっそう増し、そこのワインをさらに楽しめることになります。
説明できる醸造家であれば、客の質問に答え、
ワインについて納得のいくまで説明して、
お客との絆をつくりあげることが可能です。
「地酒テイスティング」は、テイスティングをする前に1時間ほど、
ワイン畑(vignoble)、ブドウ(cépage)や土(terroir)、
ワインの醸造法(fermentation)の説明、
そしてワインの貯蔵庫(cave)を
見学することが基本となっています。
もちろん、その醸造所の特徴やこだわりをたっぷり聞かされます。
こうしてテイスティングの前にワインの知識を学べば、
興味がいっそう増し、そこのワインをさらに楽しめることになります。
また多くのプログラムでは、テイスティングに合わせ食事も用意し、
ワインとの組み合わせを楽しむこともできるような、さまざまな工夫がされています。
その結果、単にその場でワインを飲んでもらうだけでなく、
ワインを何本か、時には何ケースか買ってもらえ、そのあとも、
インターネットで注文する顧客のネットワークもつくることができます。
これは、新興の醸造家にとってマーケティング上の大きなメリットです。
一方、お客はおいしいワインを楽しめるだけでなく、
フランスの文化やワインの技術にも触れられ、お得な値段でワインが買えるのです。
ワインとの組み合わせを楽しむこともできるような、さまざまな工夫がされています。
その結果、単にその場でワインを飲んでもらうだけでなく、
ワインを何本か、時には何ケースか買ってもらえ、そのあとも、
インターネットで注文する顧客のネットワークもつくることができます。
これは、新興の醸造家にとってマーケティング上の大きなメリットです。
一方、お客はおいしいワインを楽しめるだけでなく、
フランスの文化やワインの技術にも触れられ、お得な値段でワインが買えるのです。
がんばっているのは
醸造家たちだけではありません。
地酒テイスティングブームを盛り上げ、
村おこし、地域おこしに役立てようと、
各地のワイン関係の協会、地方自治体も
ワイン・ツアー中心にした
観光システムを立ち上げ、
宣伝、普及に懸命です。
たとえばアルザス・ワイン・ツアー
(La Route des vins d’Alsace)も、
ブルゴーニュ・ワイン・ツアー
(Les vignobles de Bourgogne)も、
参加者は年に150万人近くに上ります。
醸造家たちだけではありません。
地酒テイスティングブームを盛り上げ、
村おこし、地域おこしに役立てようと、
各地のワイン関係の協会、地方自治体も
ワイン・ツアー中心にした
観光システムを立ち上げ、
宣伝、普及に懸命です。
たとえばアルザス・ワイン・ツアー
(La Route des vins d’Alsace)も、
ブルゴーニュ・ワイン・ツアー
(Les vignobles de Bourgogne)も、
参加者は年に150万人近くに上ります。
他にもルシヨン地方ワイン振興協会
(Association pour la Promotion des Vins du Roussillon)が
色々なお祭りを開催していたり、プロヴァンスでも多数のツアーが企画されていたりと、
このようなブームはフランス各地に広がりつつあります。
地酒テイスティングの流れは、今やフランス国内だけでなく、
「ワイン観光」(œnotourisme)としてヨーロッパ中からそして世界中から、
人の流れをフランスに呼び込む一大産業になろうとしています。
(Association pour la Promotion des Vins du Roussillon)が
色々なお祭りを開催していたり、プロヴァンスでも多数のツアーが企画されていたりと、
このようなブームはフランス各地に広がりつつあります。
地酒テイスティングの流れは、今やフランス国内だけでなく、
「ワイン観光」(œnotourisme)としてヨーロッパ中からそして世界中から、
人の流れをフランスに呼び込む一大産業になろうとしています。
テイスティングをする時の
会話のやり取りを見てみましょう!
何本か保存していますが、それだけです。
- ワインの年
-
Le millésime - 同じ分野で働いてる人
-
Les gens du métier - 普段、普通は
-
En général - 葡萄を耕し、ワインを作る人
-
Un vigneron - ワインを買い保存し、管理する人。ワインに関して相談も受ける。
-
Un caviste
次回は、
“ワイン・チーズにまつわる名言”です。
お楽しみに!
“ワイン・チーズにまつわる名言”です。
お楽しみに!
陽気なフランス人と
会話しませんか!